My everyday life from Yeosu/여수/麗水, Korea.


2017/02/04

いつか時の裁判を経て


日本の実家に滞在していた時、朝起きるたびに外が明るくてびっくりしてました。

私が寝起きしていた部屋は東側に壁一面の窓があったので(ゆえにかなり冷える)、6時ごろにはオレンジ色の光でいっぱいに。

それに慣れてこっちに帰ると、朝がとても暗く感じます。日の出時間は7時過ぎ、日本とは約1時間ぐらい差があるんですね。その分、日は長く感じるけれど。

日本と韓国は時差がない分、日が昇ったり、沈んだりする時間の差が明確にわかりやすい。地球は自転しているんだなぁという感覚を持てます。


さて、日本の話題が続きます。




日本で是非見ようと思っていた映画がありました。それが写真の「人生フルーツ」というドキュメンタリー映画。この映画、とても良かった。

ストーリーは建築家である津端修一さんとその妻である英子さんとの日々を追ったもの。

老夫婦の物語なのですが、高度経済成長期の都市計画事情、戦時中の海軍エリートと台湾から連れてこられたオペレーターの友情物語、一人の建築家の希望と挫折、自家農園、スローライフ、丁寧な暮らし、、、と色々な要素が詰まった映画でした。しかしながら全体としてまとまっていたのは、それらが全て一組の夫婦の人生だったからなのでは、と思う。

何といってもこの映画の一番の見どころは、津端夫婦の穏やかで満ち足りている日々の営みの奥にある、お互いを愛をもって見守り、尊ぶという態度や心持ちが画面を通して溢れてくるところ。

それらを感じながら、分かったこと。それはスローライフを送ろうが、都市ライフを送ろうが、それを満ち足りたものにするにはパートナーとの関係性が何より大事なのだということ。お互いを大切に、尊敬できる相手とならば、どんな生活をしたとしても、悔いのない人生を生きることができるんだなって思いました。

あと、個人的にこの映画の隠れたポイントは「孫娘」だと考えます。お二人には孫娘が一人いて、映画では声のみの出演だけど、この夫婦がどれだけこの孫娘を大切にしているかが分かるのです。

この孫娘が象徴することが「受け継いでいくこと」

人は永遠には生きられない。だからこそ、人とは世代から世代へバトンタッチしていく。津端さんの思いは孫娘からさらなる新しい世代へ受け継がれ、いつか時の裁判を経て、その時の人類を支える一つの哲学になるのだと思う。土が芽となり花となり、やがて実になるように。


人の一生は一瞬、だからこそ続いていく中にだけ、生きた証があるのだと思う。


そんなことを考えさせられた映画でした。オススメです。



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2 件のコメント:

  1. この映画とてもみたかったのですが、私が日本に行く時期には終わっていそうです。ご覧になれてうらやましいです。

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    1. コメントありがとうございます!
      今月日本に帰省のご予定ならば、地域によってはまだ間に合うかもしれませい!というのも、実家がある神奈川ではまだ公開されてなかったからです。なので東京のほうに行きました。
      ただ上映劇場自体が少ないので、なんとも言えませんよね、、、。

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