My everyday life from Yeosu/여수/麗水, Korea.


2016/03/14

二人遊び


金曜日の夜に必ず「週末何しよっか?」という話になる。それは、せっかくの週末を二人で楽しく過ごすための家族会議。二人で必ずやるランニングや掃除、それとお互いの仕事や勉強やら週末中にやらねばならぬことを挙げた後、それらを考慮して余裕があればどこか遠出、時間的に余裕がなければお家で空いた時間を二人でどう過ごすかを色々と話し合う。

今週末は私が修士論文のための資料の打ち込みをしたかったのと、ドンちゃんも読んでおきたい本があるとのことで、ヨスで過ごすことに。では空いた時間、何しようか?ということになり、そうゆう時は大体一緒に料理とかになる場合が多いんだけど、やはり二人してお肉が無性に食べたかったので、「夜にお家でステーキを美味しく焼いてみよう!」ということになった。





午前中のランニングの後に二人で買い出しに行って、安くなったステーキをゲット。もちろん海外の牛肉。ドンちゃんがステーキを美味しく焼く方法をリサーチして、実際に夜に実践してみる




ドンちゃんリサーチによると、冷蔵庫に保存していた牛肉は焼く30分前に室温に戻しておく、強火で焦げ目がつくぐらいに焼く、焼いた後はパッドにすぐに移し少しだけ置く、ということに気をつけると良いとのこと。二人で美味しいステーキを目指し、実践してみた結果。。。




まあ、結局肉が美味しければどう焼いても美味しい、つまり肉が悪ければどんなに努力して焼こうが美味しくならないということを学んだ。完食したけど。

日曜日はNBAのビックゲーム、SpursとThundersの中継が午前中にあったので、それを「フレンチトーストを食べながら観戦しよう」ということになった。




フレンチトーストは前日から準備。ちなみにドンちゃんは私と結婚して初めてフレンチトーストを食べたらしい。私が初めてフレンチトーストを作った日、「僕は生まれて初めてだよ」と美味しそうに食べながら言ってくれた。フレンチトーストを小さい頃から食べているとか大人になって知ったかとかは重要なことではないんだけど、でも彼のそうゆう小さな告白が私はすごく好き。そうゆう告白の欠片を私は集めて、彼の全体の像を自分なりに描いて、より深く理解していく。そうゆう作業が好きだから。




で、当日の朝はフレンチトーストを焼く時間と試合が被って、私は大好きなDurantの1st quarterの最初の方の素晴らしいポイントを見逃したんだけど、でも美味しくできてその後のゲームもドンちゃんと楽しく観戦できたので良し。





夜の映画のお供に残りを夜食で食べてしまった、しかも粉砂糖をたっぷり、というのは計画外だったけど。


二人で過ごせる大切な週末だから、小さいことでも二人で決めてみれば、それが二人にとって楽しいイベントになるし、取り組んでみれば二人の共同作業になる。私もドンちゃんもそんな風に週末を過ごすのが好き。





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2016/03/11

成りたち方






ここ最近韓国で大きなイシューになっているのは、囲碁の世界で最強と言われているイ・セドル9段と人工知能アルファ碁の対決。全5局の対決のうち、昨日までで第2局まで行われ、どちらの局も人工知能の圧倒的な勝利。このイ・セドル9段の敗北はこっちではかなり大々的に、そしてエモーショナルな感じに報道されています。

ちなみに大学院内でも人工知能の勝利はもっぱらの話題。これからは研究はすべて人工知能がしてくれるんじゃない?テーマさえ入力すれば一瞬で論文を書いてくれるんじゃない?と希望的なのか悲観的なのかよく分からない意見が飛び交っていました。

で、結果より何より注目したのが、イ・セドル9段の名前。漢字で書くと李世乭、このセドルのドル(正確にはドrという発音)である「乭」という漢字。この漢字は石、岩という意味を持っています。というのも、石とは韓国語で돌(ドr)と発音され、この「ドr」というサウンドを元にして作ったのがこの漢字「乭」なんです。도の部分を意味的に石にして、下のㄹを形態的に乙にしたもの。つまり、韓国オリジナルの漢字。だから日本にはないんです

このような漢字、実は他にも色々とあり、教授から教えてもらったんだけど、忘れちゃった。でも、ハングルを元に意味と音で、特にㄹを乙として漢字にするという成り立ち方が面白いなーと思うのです

もちろん、日本にも中国で作られたものではなく、独自に作られた漢字はあります。国字もしくは和製漢字と言われていて、峠とか畑とか働とか。どれも意味重視な成り立ち方だから、韓国とはちょっと違う。ちなみに和製漢字は日本だけで使われているのかと言われれば、そうではなく、歴史的な影響から韓国でも使われています。

と、前置きのつもりだったのですが、長くなってしまったのでここまで(汗

写真は全然関係ないのですが、陶芸の先生のとこの植木鉢。色んなものがごちゃごちゃと生えつつもその中に宇宙があって見とれてしまいました。で、同時に私の頭の中を覗いているような感覚が。色んなことをゴチャゴチャと考えながらそれらを一つに繋げていこうという過渡的な状態である私の頭の中。

人工知能はスッキリと体系化して整理整頓できているんだろうな。うらやま。



私信

Sちゃん、さっそく活用しているよ!!




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2016/03/08

山盛りの苺




今日はしとしと雨でちょっと冷え込んだヨス。ほらね、やはり油断はならぬ。そう簡単には春は来ないもんなのさここ数日は革ジャンだったけど、今日はダウンコート。春靴もおあずけ

それでもスーパーに行けば、やはり春だなーって思う。新ジャガ、新玉ねぎ、豆の粉と一緒にお味噌汁にすると美味しいなずなもお目見え。もう少ししたら本格的な春のナムルや山菜、筍も見ることができるかな

新ジャガも新玉ねぎも美味しいけれど、スーパーで春の気配を教えてくれる一番の顔は、なんといっても苺。苺の値段がどんどんと安くなって、積まれる量がグンと多くなっていくのを見ると、春だなーって思う。こっちでは日本のようなパックではなく、洗面器みたいなものに山盛りに積まれていて、大体1キロが基本。形や大きさにもよるけれど、日本円で900円ぐらいかな?小粒なものはもう少し安いかもしれない。

写真は今回買った苺ちゃん。大きくて傷んだところがないものをドンちゃんと一緒に選んだ。ビールと一緒にNBAハイライトを見ながら食べるのがこの時期のお決まり。みずみずしいんだけど、ぎゅっと甘さが詰まっていて、まさに春の味。口の中が贅沢な気分になる。

今度は小粒なものをどっさりと買ってきて、ジャムやコンポートにしなくては。

苺といえば、、、私の名前「苺」になるかもしれなかったという話を母から聞かされた時はゾッとした。その話をドンちゃんにして以来、彼は時々私を「僕のタルギ(苺ちゃん」と呼ぶ。



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2016/03/07

冬に食べるべき韓国料理



引き続き、春うららなヨスです。洗濯物もお掃除の時も窓を全開にしてても全然寒くない。このまま本格的な春を迎えるのかしらん?ドンちゃんと「いや、そうは言っても三寒四温っていうしね」「油断したところで꽃샘추위が来ると思うよ」と話しながら用心はしているけれど。ダウンコートもウールのコートもクリーニングに出すには早すぎるのかな?もう少し待ってみようかな。

週末は公開中の映画「spotlight」を閉鎖的地域社会という視点でもう一度観てみたり、同じく公開中の「room」を観に行ってきました。room」はストーリー構成もカメラワークも素晴らしかった。久しぶりに自分自身に訴えかけてくる映画だった。ドンちゃんは人間の進化とは何かについてプラトン的に考えさせられたと言っていた。なるほど。日本では4月公開なのかな?オススメです。

映画だけではなくランニングにも精を出した週末でもありました。二人とも普段から社宅のジムで走っているのだけれども、せっかくなら夫婦で「ハーフマラソン」に挑戦しようということを今年の初めに決めたんです。フルマラソンじゃないところに二人の現実主義が現れている気がする笑。というわけで、最近はこれまで好き勝手に走っていたのとは違い、かなり計画的に体力作りをしています。週末はここぞとばかりちょっとキツめに二人でトレーニング。汗と一緒に精神的に溜まっていた色々なものを流すことができて気持ちもスッキリ。次はジムを出て家の近所の海沿いを走ろうと計画中。

と、ランニングをする夫婦とかいかにもヘルシーな感じがするのですが、食生活は特に変わらず。春に警戒しつつも「春の美味しいもの」について話す食い意地野郎夫婦。春ナムルー!!春ナムルのビビンバー!!本格的な春が来ると食べることに忙しくなりそうなので、今のうち、今日は「この冬食べた美味しかったもの」を振り返ってみようと思います。3つ。



1 野菜プルコギ





名前は野菜のプルコギですが、実際はプルコギのジョンゴル風。お肉とキノコ、野菜をプルコギの
ヤンニョンと出汁でグツグツさせて食べるもの。上にほうれん草をたっぷり乗せて、クタッとなったら食べ頃。緑豆のタンミョンも一緒に。




↑一緒に出てくる豆腐と生ひじきの和え物が好き




↑味噌ベースのヤンニョンで和えたナムルも好き

日本人なら生卵と一緒に食べたくなるかも、というのもすき焼きと似ているので。なので、寒い日にふーふー言いながら熱々を食べると体に染みて美味しいです。白いご飯も進みます。タレに染み込んだほうれん草も美味しいんだけど、ダークホースはキャベツ。歯ごたえもあってお肉とも合う。ただのプルコギではなく、汁がたっぷりなジョンゴル風だからこそ相性抜群なんだろうな

ちなみにこのメニューは農協が経営している名品館というお店で食べることができると思います。名品館は割とどこの町にも一件はある気がする。


2  鴨と海鮮の韓方鍋




鴨肉を韓方と一緒に圧力をかけてホロホロにした後に、海鮮や野菜と一緒にそのスープで煮込んだもの。ヨスでもここでしか食べることができません。おそらく鴨の韓方鍋はあるとは思うのだけど、そこに海鮮が加わったのが珍しいんだと思う。お店のオリジナルなのかな。食べるときは必ず予約が必要です。煮込む時はタコは生きたまま、セリはどっさり。




これが本当に美味しい。お肉もほろほろで柔らかいのはもちろん、韓方のスープがなんとも言えない美味しさ。セリと一緒に食べるタコやアワビもとってもジューシーでまさに冬の味このスープで炊く締めの緑豆のお粥ももちろん美味しいです。

ちなみにお世話になっているKさん夫婦と新年会で食べたもの。また美味しいもの食べに行きましょうね!ふふ。

3  カンジャンケジャン




言わずと知れたカンジャンケジャン。ヨスはカンジャンケジャンの名店が何軒かあるのだけれど、ここは地元民が通うお店。そうゆうお店を현지인맛집というみたい。ここは一緒に出てくるおかず達が美味しいんです。ちなみに個人的に鯖と大根を辛く煮たものが好き。





ここでは蟹の種類に돌개と꽃개があるのですが、迷わず꽃개を選ぶべし。꽃개で美味しいのは甲羅のところ。そこにご飯を入れて味噌を残さず食べるのが韓国流です。カンジャンケジャンだけではなくて一緒に出てくる辛い味付けのヤンニョンケジャンも美味しいよ。これこそ、辛い中にある深い旨みである韓国の진맛だと思う。



以上がこの冬食べた美味しかったもの、改め、冬のヨスで食べるべき韓国ごはん。これを見て韓国料理を食べにヨスに来たくなったという人が少しでも増えるといいな。。。




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2016/03/04

新学期がスタート



今日のヨスは春の雨。寒さはなく、初春独特のムワっとした土の温かさが空気に溶けていて、気が緩みそう。春だなーってふにゃんと呑気な自分がいるんだけど、いやいやまだまだ寒さはぶり返すかもしれないよと、ほっぺをぴしゃんと叩きたくなる自分もいる。春に対しては慎重にならなくちゃね。

そんなんで、今週は気が緩んだり気を引き締めたりしながら新学期を迎えた。4学期目、最後の学期。サバティカルを終了した教授の授業が1年ぶりにあるのでとっても緊張したのだけれども、学べることが多そうで楽しそう。指導教授にも友人たちにも久しぶりに会って、ハッとするぐらい気分が高揚した。これぞ新学期マジック。新しい友達もさっそくできた。同い年の韓国人の女の子で、公務員として光州で働いている子。

ただちょっと心配なこともある。それは今学期は夜が遅いこと。授業が22時半に終わるので自宅に着くのが深夜1時になる。バスターミナルから自宅までは毎回タクシーなのだけど、さすがに深夜のタクシーに女一人で乗るのはちょっと怖いので、ドンちゃんに毎回迎えに来てもらうことになったけど、、、なんか効率が悪い気もする。

写真は同じ研究室で仲良しの中国人の友達からのお土産。火鍋のスープの素で固形ペーストになっているの。休み中に毎回中国は重慶に帰る彼女は、新学期に必ずこのお土産を買ってきてくれる。わたしにとっていわば新学期の風物詩。でも、さすが本場。ネギと一緒にこれを煮立てて、中国料理のお店で買ってきた羊肉の薄切りをしゃぶしゃぶするととっても美味しい。

重慶が故郷の彼女と一緒にいられるのも今学期まで。自分の論文もあるし、陶芸もあるけど、うまくバランスのとれた充実した時間を過ごせるように頭を使っていかなくては。



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2016/03/03

ソウルと東京とアート


三月初日の昨日は韓国では独立記念日なので祝日。おそらくどこの家庭もそうだったように、我が家のドンちゃんも月曜日を有給にし土曜日から四連休

久しぶりに映画館に映画を観に行き(spotlightをアカデミー賞を受賞する前日に)、同じくこの四連休を使って遊びに来たドンちゃんの大学時代の友人とカンジャンケジャンを食べに行き、残りの2日はソウルへ遊びに。なので今日はソウルでの話を。


ホテルについて

ソウルに遊びに行くときは毎回ホテルに泊まる。英国のホテルチェーンであるIbis、米国のホテルチェーンであるラマダホテルをよく利用するけど、今回は新しくできたフォーポインツバイシェラトン。というのも、ソウル駅からすぐなので路線バス利用者にはかなり便利なので。






部屋も快適だったけど、一番良かったのが朝食の時の眺め。駅からからみて西側のソウルが一望できるの。屋上が緑の住宅たちが並んでいる姿は古きソウルの姿であり、それを再開発後の高層ビルで眺めているのが何とも言えない感覚に。でもそれがソウル。ここの朝食のビュッフェも悪くなく、ビジネスマンが多いので静かで雰囲気も良かった。価格も一泊1万5千円以内で収まるし日本からソウルに遊びに来る人たちにオススメ。

ごはんについて

ソウルでのごはんはほぼ韓国料理以外を食べる我々。だって韓国料理はヨスや光州の方が断然美味しいし、逆に美味しいイタリアンやエスニックやその他諸々他の国のごはんはこっちでは食べれないから




今回は東大門でインドカレーを。東大門には全く行かないから、久しぶりの下車だった。目的のカレーの店までテクテクと歩いているとあちらこちらにネパールやインド系の飲食店が。インドやネパールの方たち、卸の市場で働いているのかしら?もしくはIT系の会社があの辺にあるのかな?肝心のカレーは有名だと聞いていたので期待していたら、ナンが薄くてちょっとガッカリ。この前、東京は京橋と神保町で美味しいインドカレーを食べたばっかりだったのでハードルが上がってたのかな。

夜はイテウォンでスペイン料理の予定が、月曜日はcloseだったので久しぶりの「俺のフレンチ&イタリアン」へ。6時前に入ったけれど、相変わらずお客さんが入っていた。しかも現地で暮らす日本人率が多し。私たちの隣の席は、日本人の不倫カップル(爆おそらく40代ぐらい。目当てのロブスターは今日もソールドアウト、代わりに頼んだラムチョップが美味しかったので満足。

その後は二次会でクラフトビールが飲めるバーに行く予定が、ワインをかなり飲んだ私はふらふら。ホテルに戻り、悲願のオスカー受賞記念でディカプリオのタイタニックがテレビで放映されていたので、コンビニで買ったビールを飲みながら、若気の盛りってこわいよねー、会って数日の人のために死ねないわーって言いながら鑑賞。ワインとビールのおかげで爆睡。

遊びについて

ソウルに行くときに必ずチェックするのは美術館情報。ソウルにもただ単にコレクションを並べるだけではなく、深くテーマを掘り下げることができるような展示をする美術館が存在する。良く行くのが芸術の複合施設である「芸術の殿堂」で、ここの美術館であるハンガラム美術館は生涯教育的な面と独自性のバランスが取れているので好き。

ちなみに先月はそこで開催中のナショナルジオグラフィックの写真展と大英博物館展へ。写真展での目的はスティーヴマッカリーの写真。スリランカ南部の伝統漁法であるウェリガマを撮った写真を大きく見たかったため。大英博物館はドンちゃんの希望だったのであまり期待していなかったんだけど、各国のお祭りで使われる仮面について「生と死の境界線」という記述があって、そこにいたく感動をした。というのも、ちょうどドンちゃんとユング心理学の意識と無意識について議論していたので、そこにもリンクしてきたから。あとはやはり、英国って色んな国から摂取してきたんだなということがわかった。英国の保守層の資産ってすごそう(闇





で、今回は「ピカソからベーコンまで」という企画展示。ベネズエラとの国交50周年を記念して、ベネズエラ国立美術館所蔵の作品が文字通り「ピカソからベーコンまで展示されるというもの。

最初は「ピカソベーコン」だと勘違いしていて、てっきり絵画における身体について、ピカソなどのキュピズムが成し遂げなかったことを明らかにしてから、ベーコンが目指した身体表現に繋げていくのか、それならかなり見応えがあるな、と勝手に妄想してたので、ちょっと残念。しかし、ベーコンを見るのは2013年の東京国立近代美術館でのベーコン展以来だったので(あれは凄かった)、楽しみに行ってきた

作品はピカソ、フェルナンドレジェ、ブラック/カンディンスキー、モンドリアン/シャガール/ベーコンなど。一応テーマはあるもののほぼ主義と年代別に展示されている感じ。大好きなカンディンスキーの初期作品も一点だけあったのでちょっと熱くなった(ちょうど日本で恩地孝四郎を見てきた後だったので)作品は写真の左(ミュージアムショップで買った)で、1902年のKochelという作品。まだ青騎士の成立前で、彼が印象派特にモネから影響を受けたことがこの作品から確認できた。バウハウスの時の彼の作品が好きだけど、これもこれでリズムがあって音楽的でカンディンスキーらしさがあって好き。

ただ、全体としてみたらやはりベーコンが主人公だったと思う。当たり前だけど。

ベーコンの作品は15点、トリプリックもあって、フルサイズではなくポートレイトサイズだったけど、それでも本物を目の前にすると血が逆流するぐらい圧倒される。混沌とした世界や宇宙のなかに究極的な秩序と真理を見つけ出すという宿命的な気迫に心臓から痺れる。そして、当たり前の事実だけど、目で見える形態や表面的なものがその本質ではないということを確認でき、「お前は決定的なものを見ているのか」という叫びで頭がいっぱいになる

とにかく、観に行って良かったと心から思えた展示だった。オススメしたいのだけれども、ちょうど私たちが訪れた日が最終日だった。もう少し長くやってくれたのならばもう一度観に行きたかったな。近々、あの作品たちはベネズエラに帰るのかな。


と、アートネタをくずくず長く書いてしまったけれど、芸術の殿堂はもちろん、ホテルもイテウォンの「俺の」もオススメなので、ソウルに遊びに行く際は参考にしてもらえると嬉しい



で、最後に完全に備忘録で、今回の日本帰国の際に行ってきた美術館と映画についてのメモ。


「恩地孝四郎展」東京国立近代美術館





カンディンスキーが好きなので日本の抽象画家にも興味があり、タイミングもよく恩地孝四郎展が開催されていたので、東京都国立近代美術館へ。

かなりのボリュームで、説明もほぼないという展示方法だったので、全て見るのにかなり時間がかかったが、かなり満足だった。孝四郎の作品が世界の様々な美術館に所蔵されているという事実もわかったし、頭の中にあるカンディンスキーの作品たちと比べながら日本の抽象画とは」ということについて自分なりの意見を組み立てることができた。


ガレの庭」東京都庭園美術館




ここの美術館は建物自体が美術なのでただそれだけでも充分なところに、ガレの作品が並べられてて、もうとんでもなく素晴らしかった。で、自分はやはりアールヌーボーが好きだと実感。ガレのガラスたちは去年のサントリー美術館で見た乾山の作品とも通づるものがあった。考案してそこから実際に形成するんだろうけど、なんというか、ガレも乾山も、形成してから考案して当てはめていくような感じがすごくする。それはやはり立体の使い方がものすごく上手いということなのかな。


バーバリアンズ セルビアの若きまなざし




Aちゃんに誘われて渋谷のミニシアターでセルビアの映画であるバーバリアンを鑑賞した。監督はもちろんセルビア人で私たちとほぼ同世代。内容はコソボ独立などの問題を抱えるセルビアで生きる若者たちの話。

鑑賞する前は、コソボ問題で世界から悪者にされているセルビアではなく、内部から見た悪者ではないセルビアについて描かれるのかと思っていたんだけど、ちょっと違っていた。鑑賞した後にすぐにはこの映画が何を言いたいのかよくわからなかったんだけど、段々考えていくうちに、実はセルビア人のセルビア批判ではないのか?と思うようになった。

というのも主人公は父親を探すのだけれども、その父親というのがこの映画におけるキーになるのではと考えたから。結局、主人公は父親は探すだすことができなかったのだが、それが父なきセルビアであり、つまり、父親という存在がいないままではそれ超えて成長することができないという
息子の運命とセルビアの未来が重なっているのではないのかなと思う。

いい映画だった。若き研究者Aちゃんと観たということ、Aちゃんと一緒にワインと美味しい食事の後に鑑賞したというのも、更にこの映画鑑賞にスパイスになって深みを増してくれたと思う。


以上が東京での備忘録。




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