My everyday life from Yeosu/여수/麗水, Korea.
2015/02/02
韓国人をもてなす
今日、卵を買いに行った近所のスーパーマーケットで、旧正月に贈るギフトが並び始めているのを見ました。高級海苔、食用油、シャンプーや石鹸のセットなどが綺麗なポジャギで包まれているのは韓国らしい風景です。そうだ、昨日から2月が始まったのだと気付いた瞬間でした。今月は旧正月。それが終われば新学期の始まり。確実に流れる時間に焦りながらも、同時に安心している自分でもあります。
週末はいつもと違った時間を過ごせました。前回のブログでも書いた通り、ドンちゃんの大学時代のお友達三人がソウルから我が家に来てくれたのです。
その日の夕方に到着予定だったので、朝から料理で大忙し。頑張った甲斐あって、楽しい夕食を過ごすことができました。(詳しくは後述)夜中にヨスの石油化学プラントの夜景をみにドライブし、翌日は美味しいカンジャンケジャンを食べて、ヨス三大バリスタのカフェでコーヒーを飲んで、バイバイ。短い時間だったけど彼らのおかげで、ドンちゃんにとっても、私にとっても、週末がいつもとは違った色になりました。
彼らと過ごした時間の中で、特に記憶に残ったエピソード二つを記してみますね。
・食卓を囲みながらアジアカップ決勝戦、韓国vs豪州を観戦したとき。
四人とも、勝つか負けるかよりも、「ソン・フンミン選手が軍隊に行くことになるか、ならないか」に注目していました。というのも、優勝したら兵役免除。オリンピックの時に免除されている選手もいるが、主要選手であるソンフンミンはこのまま優勝を逃せば年齢のため二年間兵役が待ってます。つまり、二年間は本格的にサッカーができる環境から離れるんですね。
ソンフンミン選手がゴールを外すたびに「ソンミナー軍隊に行きたいんだねー」と言っていました(笑)
ゴールしたら「やっぱり軍隊に行きたくないんだね」と。結局優勝できなかったので、ソンフンミン選手は軍隊に行くことに。ヨーロッパで活躍する韓国でナンバーワンの選手でさえも兵役が免れないって・・・って思ったけど、彼らに言わせれば「国籍が韓国ならしょうがないね」とのことでした。
・色で呼ぶ。
ドンちゃん含め四人とも財閥企業にお勤めなのですが、お互いを色で呼び合っていて、面白かった。四人は、二人がS財閥、あとはH財閥、L財閥。S財閥は「青色男」、L財閥は「赤色男」、H財閥は「緑色男」と呼ばれてました、もちろんふざけあってだけど。
色を企業の暗喩で使うのは日本と一緒ですよね。そう考えるとなかなか面白かったです。日本の場合はメガバンクを赤、青、緑で例えているのを知っています。
次に、今回我が家でもてなしたメニューを記録しておきます。
おしながき
・牛肉コロッケ
・羽根つき餃子(皮から手作り)
・イカのポンポン焼き
・中に明太子が入った厚焼き玉子(厚さを出すために卵6つ使用)
・ブラックオリーブとナッツとグレープフルーツが入ったサラダ(ドレシングはグレープフルーツの果汁と白ワインビネガーとオリーブオイル、ハーブソルト)
・ごぼうサラダ
・トマトと玉ねぎとジャコのサラダ
・しめで焼きおにぎり
を一日かけて準備しました(餃子の皮作りのため)
コロッケと羽根つき餃子はドンちゃんのリクエスト。あとは普段作るもので、自信があってビールに合うものを選びました。イカと明太子はヨスが沿岸地域なので使いたかった素材。
一番緊張したのは厚焼き玉子を巻くとき。日本人のプライドにかけて明太子を真ん中にして綺麗に巻きたかったので、リアルに心臓バクバクでした。卵を入れる前にフライパンをキンキンに熱してあとは弱火でじっくり時間をかけたので失敗はしませんでした。
結果は、大成功。「どれも初めて食べるけどすごく美味しい。日本らしい。」とほめてもらえました。一品一品、かなりの量を作ったけれど、私が食べる前にすべてなくなってました。嬉しいというよりは安堵。本当にほっとした。やっぱり外国人に日本料理を作ってその反応を見ることはかなり緊張するから。
意外に人気があったメニューは
・ごぼうサラダ
・トマトと玉ねぎとジャコのサラダ
でした。ごぼうサラダは茹でたごぼうに、すりごまとマヨネーズとお酢、砂糖を混ぜたもの。日本人にとっては美味しい家庭の味だけど…って思ってたら、彼らにかなり好評でした。トマトのサラダは、トマトの上に水にさらした玉ねぎと醤油とお酢と砂糖とごま油のソースをかけて、オリーブオイルでカリカリに炒ったじゃこをどばーっとのっける料理。甘酸っぱいお醤油のソースと、カリカリのじゃこはどう作るのか聞かれました。
反省すべき点は
・調理道具のボウルをもう一式揃えること
嫁入り道具でボウルとザルを大中小三つずつ買って貰って使っていたのですが、たくさん料理を作る時は3つじゃ足りないことに気づきました。なのでものすごく不便でした。帰省の際にもう一式、もしくは大と中を一つずつ買うことにします。もちろん愛用の柳宗理で。
・同じく調理道具のおたまをもう一つ買うこと
汁ものだけじゃなくて、なにかを一気によそう時はおたまが大活躍でした。オクソーのおたまを愛用しているので、同じものをもう一つ買うことにします。
・その場で焼くもしくは揚げる料理は一つに絞ること
餃子もコロッケも焼きたて、揚げたてが命。その他の料理を食べてもらっている間に同時並行で焼きと揚げをしようと思ってたのですが、餃子の羽根つきに神経をとられ、餃子を焼いてできあがりをすぐに持って行ってもらい、その後にコロッケを揚げました。結果、時間が少しかかってしまい、コロッケが揚げ終わったころには、他の料理すべてが無くなってました。(彼らの食べるスピードが予想外に早かったという誤算もあるが)なので、その場で火を通して熱々を提供する料理は次回は一つにしようと思います。
家族以外に料理を作ることって緊張するけれど、その分成長する大事な機会だと思います。それは言語学習と似ています。やれば誰にでもできること、興味をもって取り組めばものすごく楽しいこと。生活と切ってもきれないこと。そして、ドンちゃんの前ではいつも通り韓国語を話せるけど、普段なかなか会わない相手にだと急に自信がなくなっちゃうし、緊張しちゃう。料理と一緒だ。でもその緊張が成長のカギだということはよく知っています。
緊張や成功を(そしてもちろん失敗も)通してその本質を見つけ反省し、人は成長すると信じているので…今回はとてもいい機会でした。いい機会をくれた友人たちに感謝。
またいつでも来てほしい。距離的に自分の友人をなかなか招待できない分、彼の友人を後悔なくもてなしてあげたいから。
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最後に完全な独り言なのですが…
日曜日の朝のニュースでとても残念なことを知りました。
後藤さんがISに殺されてしまったのですね。ものすごくショックでした。
今回の事件はCNNと(聞き取れない部分はドンちゃんに教えてもらって)その他、日本人の中東専門の大学教授のブログや記事を追ってました。何年も前から読んでいる野口先生のブログ。(野口先生は外務省出身なので、その立場を頭に入れて読むべきだけど)
今回、私が学んだことは、
酒井先生のこの記事→★
野口先生のブログのこの記事→★
で中心となって書かれていることです。
つまり、私たちは過激派のムスリムと普通に暮らすそれ以外のムスリムを混同してはいけないことは分かっているし、混同しない。しかし、過激派の被害に一番苦しんでいるのは、同じムスリムの人々だということ。私はこれを見落としていたことに今回気づいたのです(リンクを貼った先生たちの記事でそれに気づきました)テロとの戦いは日英仏を思い出させますが、実はテロと戦っているのはまず中東諸国なんですね。盲点でした。
もっと勉強をしなくてはいけません、わたし。
二人に責任はない。今回の事件、悪いのはISです。
犠牲になった二人のご冥福をお祈りします。
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すごく参考になるよー!実は来週末にChinese が来るので、何作ろうか考えてたの。欧米人より難しいよね、、、
返信削除豆皿に珍味を並べて楽する作戦なんだけど、明太子入り卵焼きとごぼうサラダはマネします^ ^笑
ななちゃん
削除コメントありがとう!少しでも参考になったのならば、本当に良かったよ><
ね!ね!ね!ヨーロピアンたちなら、ちらし寿司とか、天ぷらとか、こうゆうのが和食ですからー!ってどんと構えられるだろうけど、韓国や中国って食文化も似ている分、ちょっとでも味が違うと拒否感出されそうで怖いよね・・・
でも、ななちゃんなら何作っても大絶賛だと思う^^そして豆皿で珍味っていいね、それ次回私もやりたいな。話のネタにもなるね!
来週末、中国の方と楽しい時間が過ごせますように!