My everyday life from Yeosu/여수/麗水, Korea.


2016/04/14

飾らない美しさ





西安に4泊5日した後に、シンガポール人の友人(大好きなJz!と4年ぶりの再会を果たすべくソウルに1泊し、昨日ヨスに帰ってきた。

今朝は西安での思い出とJzの笑顔と供に目が覚めた。今は家の窓を全て開け、いつものように空気の入れ替えをしている。土と水が溶け込んだ風が部屋いっぱいに入ってくる。外は陽がいっぱいに降りていて、埃や砂というフィルターがかかっていないきれいな青空が広がっている。お昼ご飯に梅干しと食べるために炊いている炊飯器の音と、粉洗剤の代わりに使ったクエン酸と一緒に回っている洗濯機の音が聞こえてくる。

旅の記録のためのブログは実は苦手。特に1日ごとの記録、どこに行って、何を食べて、ということが羅列しているものが。去年のドイツもパリも結局は書けなかった。なので今回はその反省を生かしテーマ別に書いてみようと思う。雑感、料理、印象的だった観光地、などなどを。果たして書けるか


今回は初めての中国で抱いた雑感を。






飛行機の窓から見た西安は埃っぽい印象的だった。それは初めての韓国旅行(2005年春)の時、ソウルの街に感じた印象と一緒。埃っぽくて、空気に水分がない。湿気が多い自分の国と自然に比べてしまったのだと思う。それでも噂には聞いていたけれど、やはり空気が汚れているんだな」という少しだけネガティブな感情を持ったのは、最初だけ。空港に降り立ち、市内へ行くリムジンバスの乗り場をドンちゃんと探し、売り子のお姉さんから身振り手振りでチケットを買った時から、なんだかすごく中国に親しみを覚え始めた。中国語がわからない私たちに一生懸命対応してくれて、最後に笑顔をくれたお姉さん。飾らない美しさ。




思えば、私たちの旅行では、このお姉さんのような中国人たちにしか出会わなかった。地元の食堂、お店や屋台、チケット売り場などなど、観光先で出会う現地の人たちが全ての中国人を表しているとは思わないし、ましてやここ西安は人口世界最大であり様々な民族がひしめき合うこの国の一地方都市でしかない。




でもしかし、本当に嘘偽りなく、出会う中国人が皆、心底優しかった。少なくとも私とドンちゃんにはそう感じた。「親切」とは違う。日本のおもてなしのような嘘で固められ裏にはまた別の感情があるだろう笑顔や態度とは違う。韓国人の疑心や計算高さ、連帯意識からくる笑顔や態度とも違う。日本や韓国とは種類と質が違う、人の純粋で無垢な優しさというか、自発的で内発的な優しさというか。たしかにその優しさは荒っぽくゴツゴツしているのだけれど、でもその行動の源は人に対し見返りを求めない真っ白な部分にある気がする

これが大陸の余裕なのかなと思った。特に、私は周りが敵ばかりでいつ攻められるかわからない歴史を持った国で暮らしている分、それを殊更強く感じることができたのかもしれないけれど





しかし、驚いたのは公共機関のシステムは徹底しているとうこと。韓国みたいに良くも悪くも適当なのかなと思っていたのだけれども、それは思い違いだった。空港、高速鉄道、高速バス、市内のバス、国立の博物館の窓口、そこではなあなあな妥協はなく、中途半端な許しもなかった。少なくとも公共機関で守らなければならない決まりは職員が厳しい目でチェックしていたし、市民もそれを当たり前のように守っていた。




これはやはり、公安の権力と共産党のトップダウン式の教育の賜物なのか。観光客にとってはありがたいが、そこでずっと暮らし続ける市民たちにとっては少々息苦しくないのかなと思った。が、5日間滞在してみて何となくだが、そこで暮らす人々はそれをうまく受け入れているということに気付いた。公安や色々な規制を変えることはできないものとして受け入れ、それとどう付き合っていけばいいのか知恵を絞りながら日々の日常を生きている気がする。それは自由な世界では生まれることができない、中国人独自の賢さではないか。具体的には上手く言えないのだけれども、公安より中国当局より、人々が一枚上手な気がしてならなかった。

そうゆう意味では、ここでの人々は地に足をつけて日常を生きているんだなと思った




以上が私が中国に対して抱いた雑感。

周りには何人か中国に留学している子もして、皆、中国語を身に付けたいという実務的な動機よりは単純に中国に惹かれるからという理由がある子たちなのだけれど、行ってみてなぜ彼ら彼女らが中国に惹かれるのか分かった。今回のような4泊5日間のプチ旅行だけではなく、本気がっつりの9泊10日の旅行でも訪れたい国




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2 件のコメント:

  1. お帰りなさいませ。
    ご旅行楽しまれたようでようございました。

    西安はほかの中国の都市とはちょっと違うように思います。
    習近平の出身地ということもありますし、内陸で中国の一帯構想の出発地でもありますので、もの凄く力を入れてアピールしたい街なのだと思います。紅毛碧眼の外国人が犬散歩させているのも見られます。パジャマで歩いている人はいませんし。
    インドのモディ首相の中国初訪問は北京ではなく西安でした。

    城壁の夜間ライティングの電球が一個も切れていないなんて信じられませんよね?

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    1. amiさん、コメントありがとうございました!なるほど!目から鱗が落ちました!!習近平の出身地でしたか!!国の威信をかけるのも納得です!!
      実は夫の友達が韓国大手エンジニアリング会社に勤めていて西安に駐在中なので、彼から西安が中国西部大開発の中心地であり、大都市だということを聞いてはいたのですが、それは上海や北京や重慶なんかの都市と一緒なのかなって思っていました。ということは、地下鉄の入り口での毎回の荷物チェックなんかは他の都市ではやっていないのでしょうか?公園での公安の目の光らせ方や、屋台への取り締まりも西安だから厳しいのですかね?
      amiさんは中国通でいらっしゃるとお見受けします。個人的にamiさんご自身にも興味があります、機会があればまた是非、是非、ご教授願います!

      それにしても大きな都市なのに西安の人々は素直で優しい人ばかりでした。最初に西安に行けてよかったです^^中国は大きいので色々な都市に行かないとですね!近々、また行きたいです。

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