My everyday life from Yeosu/여수/麗水, Korea.


2015/06/30

何も諦めなくていい


今から半年前。ものすごい不安が私を襲いました。結果的についこの間まで悩み続けた。

私、陶芸をヨスで続けてもいいのだろうか?
このままヨスで陶芸を続けても、私、成長できるのだろうか?

ヨスで陶芸を習えるところはほとんどなく、やっと今の先生を見つけたのが2年前。そこから自分なりに前を見て進んできたのだけど、色んなことが積み重なり、閉塞感を感じ始めました。やっとの思いで見つけることができた打ち込めること、大切にしたい、やめるわけにはいかない、絶対にやめない、続けたい、という思いと、ここで続けていてもこれ以上成長できないという確信とがぶつかったのです。そこに「私はヨスに住んでいる」という事実がものすごい悪意に満ちた制約として、さらに私を襲いました。

だって、私はヨスじゃん。ここでしか陶芸出来ないよ。選べる選択肢がないんだもん。細々とやっていくしかないよ、って。でも本当にそれでいいの、私?

と、こんな風にウジウジしてて、その時は絶望を感じてて、やっとの思いでドンちゃんに打ち明けたのが2か月前。泣きながら「私は陶芸が好きなんだ、もっともっとうまくなりたいんだ、でもヨスではこれ以上のものを望めないんだ」とドンちゃんに聞いてもらったら、ドンちゃんが私をしっかり抱きしめてくれて、「my baby、一緒に全国中の陶芸の先生を周ろう。僕は有給を使うから、一緒に色んな先生の所に行って、しっかり話を聞いて、習えるところを探そう」と言ってくれました。

色々とドンちゃんと調べて、電話かけたりして、ようやく先週、光州で作陶されている先生に巡り合い、ドンちゃんと一緒に先生に会いに行ってお話をして、今週から通えることになりました。


もっともっと上を目指せること、が嬉しい。また夢を追えることが嬉しい。さっそく、轆轤を回すときに着る作業着を新調。リネンのパンツは今の時期にピッタリ。↓激安。



今になって考えてみると、なんでこんなに悩んだのだろうと思う。光州やソウルまで通えばいいことだったもの。絶望的に悩んだわけは、根柢に二つの考え方があったから。

・時間と距離

そもそも時間をかけてどこかに通うという考え方がなかったのです、私。日本にいるときは実家から都内まで40分あれば到着する。なので、定期的にどこかへ通い詰めるとき、だいたい都内で完結するから時間をかけて遠くに行く必要がなかった。でもここは地方。望むものがなければ、どんどんと外に出なくてはいけない。時間やお金をかけて、機会を掴まなくちゃいけないっていうことがわかりました。大学院もそうだ。

・結婚と自分の目標

心のどこかで、結婚してヨスに住んでいる事実で自分を縛っていたかも。自分の夢や目標をヨスでの生活に合わせようとしていたのかもしれない。でも今回、「my baby、僕がそばで支えてあげているんだから、何も諦めなくていいんだよ。」というドンちゃんの言葉にはっとした。ドンちゃんがいるからこそ、私、もっと高みを目指すことができるし、夢を追いかけることができるんだって。もちろん、優先はドンちゃんとの楽しい生活。だってドンちゃんがいない夢の先は考えられないし、幸せじゃないもの。ただ、自分の夢とドンちゃんは共存できるもので、むしろ相乗効果で一人よりもずっと大きい成果を生み出すことができるんだって思えるようになりました。


というわけで、陶芸も大学院と一緒でヨスを出ます。知り合える人もぐんと広がるし、習えることもレベルが高い。新しいアトリエは緊張して吐きそうになるけど、往復6時間かけて通う価値は絶対ある。それはやはり自分の頑張り次第だけど。地方にいても、結婚していても、ここが海外でも、諦めめてどこかで妥協してはいけないんだよなぁ、ドンちゃんと自分を信じて、考えて行動して、自己実現をしていかなくては。

って、何度も同じようなことこのブログで書いているような気が・・・(汗)


余談
ドンちゃんハロヲタ計画は、℃-uteで挫折したので、モーニング娘。15で試みたら、楽曲がいいのか毎晩一緒に聞くようになりました。私は基本箱推しなので誰が一番とかはないのですが、誰かと言われれば、まーちゃんと鞘師が好きなんです。そこで、ドンちゃんに広島出身のエース鞘師の魅力を教え続けたら、なんとなくピンときてくれた模様。魅力あるね!ってわかってきてくれた模様。やっほい。広島出身というのがまた良いのです。広島行きたいな・・・広島に惹かれるのは鞘師の出身という理由だけないのだけどね。うふふ。




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2015/06/25

ずっと今が一番楽しい




今日は一日中雲行きが怪しく、夕方からシトシトと雨が。気温は20度で少し肌寒い。ジリジリするような暑い夏が本当に来るのか、来てくれるのか、少し不安。

写真は、グレープフルーツで作った酵素シロップ。きちんとできあがるのかとっても不安だったのですが、発酵してくれました。味も想像しているのより、ずっと美味しい。空いた瓶で次は何を作ろうか考えています。ザクロがお店に並び始めたらお酢を作ってみようかな。

酵素シロップを朝飲んで、論文やら陶芸やら何やらしてながら過ごしています。やらねばならぬことは多いのです。でも、大学院に行かないので、逃げ出したくなるぐらい自由な時間があり、それはけっこう圧倒的で私を押しつぶします。不真面目な部分の私は喜んでそれと手を組むのですが、真面目な部分の私は自己嫌悪になりかけています。

最近はそんな風に、自分との葛藤に勝てない時もあり(いや勝てし)苦しいのですが、それでも夕方からの時間はものすごく楽しい。

5時半ぐらいからは台所に行って、夕飯の支度をするから。今日一日考えた献立をドンちゃんと早く食べたいな~と思いながら、包丁を握る時間が好きです。8割完成させておいて、ドンちゃんが帰ってきたら残りの2割を完成させて、一緒にご飯を食べる時間が一日のハイライト。

ご飯食べたら、夜の散歩にでかけて、コンビニでお酒やアイスを買って来て。お家で寝る前にお酒飲みながらyoutubeをテレビに繋げてハロプロを見る。早くドンちゃんハロヲタになってくれないかなー。

という感じで、朝、酵素シロップ飲んで、昼間苦しんで、夕方からテンションあがるという生活をしています。夕方からテンション上がるのはドンちゃんのおかげ。料理作って、どんちゃんと食べて、散歩して、お酒飲んでハロプロ見て、と、どう客観的に見ても大したことなく地味なことをしているのですが、ドンちゃんと一緒だからすっごく楽しい。すごく幸せ。ドンちゃんがハロヲタになってくれたらもっと幸せかもだけど。


こんな風に、ずっと今が一番楽しい私たちでいたい。



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2015/06/22

癒しを求め




晴れと曇りが入り混じった、なんともメリハリのない天気が続くヨス。ベランダの緑たちに思いっきり光合成をさせてあげたいのに、それができず残念。ただ日中も山から涼しい風が流れてくるので、快適に暮らせています。

さて、ドンちゃんの有給消化のため、我が家の週末は三連休でした。ゆえに久しぶりにヨスを脱出。癒しを求め順天へ。




順天は隣に位置するのでしょっちゅう遊びに来ていますが、今回は順天でも一度も行ったことがなかった순천조례호수公園に来てみました。名前の通り湖というか池がある公園です。



この公園やこの地域、最近開発が進んでいるのか、周りには新しいカフェがたくさんありました。「まずはお茶しよー」ってことで、二人お気に入りのタピオカミルクティーが飲めるGONG CHAへ。このカフェ、光州やソウルに遊びに行くたびにかならず立ち寄るぐらい好きです。ヨスにはないので順天が羨ましい。



一息ついた後は公園をブラブラ。規模も小さく市民憩いの公園って感じです。芝生が多くて若い子たちがピクニックシートを広げてのんびりしてたのが印象的でした。




有給をとったけれど、たびたびくる仕事関係の電話。ドンちゃんは忙しいねえ。でもしっかりとONとOFFを切り替えることができるところが好き。この電話の後も変わらずニコニコしながら手を繋いでお散歩をしました。




公園を後にして、大型スーパーで買い出しして、向かうは順天湾。私たちの定番スポットです。でも今回は順天湾のすぐそばのペンションへ。



順天湾の周りは水田と山しかなく、癒しを受けるには最適な場所。夜は無駄な光もなく、新鮮な風が吹くこの場所でドンちゃんとのんびり過ごしたかったのです。


あ、水田の話題から…今年の夏の韓国の降水量は、例年に比べ圧倒的に少ないことが予想されているみたい。韓国ではこの状態を가뭄(日照り、干ばつ被害)といって、MERSで埋め尽くされているニュースの隅で深刻な問題になっています。ペンションに向かうタクシーの中でも、運転手さんとの会話はこの話題。順天やヨスといった南道地方は被害は少ない方らしいのですが…。




と、自然に囲まれたペンションに到着した後は、窓をいっぱいに開けてワインを飲み、テレビを見てグータラ。そして夜はペンションの定番、テラスでバーベキュー。




美味しそうな韓牛やらソーセージやらを買ってきてジュージュー焼きました。ビールも一緒に。


そして真夜中にペンションの周りをドンちゃんとお散歩。本当、無駄な光がないっていい。漆黒とまでは言えないけど、真っ暗な空。これが本当の姿で、私はこの空をずっとドンちゃんと見たかったんだなーって思いました。

次の日は順天湾に寄っただけで、早めに自宅に帰ってきました。


特に特別なことはしなかったけれど、自分が好きな自然がある場所でドンちゃんとのんびりできたことは良かったなーって感じました。最近色々と凝り固まってて、自分の行動の「何か」が嫌だった私。ドンちゃんと散歩をして色んなことを話していくうちに、その「何か」がはっきりとわかりました。私は他人のすること、しないことを自分のすること、しないことの理由にすることが嫌い。ダサくても、天邪鬼って言われても、そうゆうこととは境界線をひいて、自分に素直に自分の意志で自分の行動と不行動を決めていきたいなって思っています。が、それができていなかったんだよね。理由は色々とあるんだけれど、他人のすることやししないことに無意識に注目して、知らず知らず自分で焦っていたんだよなぁ。


そんな感じで始まる一週間。また何か苦しくなったらドンちゃんと順天に行こう。



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2015/06/18

夏休み




東山魁夷 道
出典:市川市東山魁夷記念館


晴れているのかよくわからない、もやりとしているヨス。朝、出かける時に目に入ってくる山々は湿度が高いためか、いつもより柔らかく見えます。まるで東山魁夷の世界。

多くの日本人同様に、私も東山魁夷のファンであります。そこには普遍的な安らぎがあると思う。

彼のあの柔らかい色使いは、やはり日本の湿気が多い気候が影響を与えているのではないかなと、スペインを旅したときに、ひらめきました。というのも、スペインの街中に溢れる大胆で明るい色使いとその湿気がなくカラッとした気候が、ものすごくよく合っているのを感じたからです。そのとき、気候によって見える世界が違ってくるんだなってことを知りました。

ゆえに、湿気でもやりとしているときは、東山魁夷を思い出します。なので、カラッと晴れていない天気も嫌いではないです。


さて、天気はもやりですが私の気分はカラリ。というのも、今学期が無事に終了したからです。今学期は発表の連続だったので、なかなか自分の論文は進まず。なので、ようやく授業から解放され、思う存分自分の研究ができると思うと嬉しい、そして安堵感。この夏休みが勝負、どんどん書いて、じゃんじゃん教授に送って、ばしばしフィードバックを貰おうと思います。


陶芸は少しセーブ、最小限に抑えておこうと思います。週一、二回かな。本当はすごくやりたいけど、でも今は修士論文が最優先。とにかく良い論文を韓国で書き上げたい。私は欲があるし、自分自身を諦められていないのです。時々苦しいけど。でもやはり、私は自分の期待に応えたいです。


と、だんだん発言が暑苦しくなってきましたが、未来へ向かう希望を与えてくれる東山魁夷の「道」を眺めながら、コツコツ頑張っていこうと思います。


あと、ドイツとパリについてブログで書き残しておきたい、やっと一息ついたので、ちょこちょこ書いていこうかしら。



2015/06/15

我が家の夏の準備 その2



昨日はドンちゃんとエミチャン(母)の電話タイム。二人はお互いに日本語と韓国語を勉強中なので、時々電話でlanguage exchangeをしています。母は韓国語を話し、ドンちゃんは日本語。

ただ、二人の会話パターンは決まっていて

ドン「きょうわ おにく お たべま した」
母 「どんちゃん韓国語お上手ですね(韓国語)」
ドン「ありがと ございま す えみ ちゃんも にほんごじょうず です」
母 「ありがとうございます(韓国語)」
ドン「そですね いしょに べんきょ がんばり ましょ」
母 「はい。一生懸命勉強しましょう(韓国語)」

かれこれ1年間、ずっとこれを繰り返してる(爆)一緒に勉強頑張ろうって毎回二人で誓っているけど、この一年、ずっと同じ。なので、むしろ、このフレーズは二人ともネイティブ並みに上手(爆)

ちなみに昨日の電話は母に帰省の期間を伝えるための電話でもあり、ドンちゃんが日本語を駆使して何月何日から日本に行くということを伝えたのですが、なぜか、私が単独で日本に来てヨスに帰った2日後にドンちゃんが単独で日本に来るという日程で、母に伝わってた(笑)時期をわざわざ二人ずらして日本に来る意味(笑)

ドンちゃん&エミちゃんは今後も注目です(ちなみに二人のLINEの内容も本当におもしろい)




さて、我が家の夏の準備第二弾。写真は夏恒例の五味子茶。光州で良質の乾燥した五味子が手に入ったので、洗ってミネラルウォーターに一晩浸けて五味子茶を作りました。酸っぱくてほのかに甘くて、暑い日にピッタリの味です。




同じ日に五味子と一緒にミニトマトとパプリカが大量に手に入ったので、ピクルス作り。ドンちゃんはとくにミニトマトのピクルスが好きなので良く作ります。特に夏は身体が酢の物を欲するので、けっこう酸っぱめに作ってしまいます。

ちなみに写真の左はグレープフルーツの酵素シロップ。もうそろそろ発酵しそう…。たぶん。




そして今日、順天の農家から取り寄せた梅が5キロ届きました。さっそく軸を竹串で取っているのですが、終わる気がしない…。韓国の梅は10キロ売りが基本なので、5キロは少ない方なのですが、それでも二人暮らしには多い気が。

が、今年はチャンアジといって韓国の梅の漬物にチャレンジしたいので、集中して頑張ってみます。




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2015/06/14

似たもの夫婦





今学期の大学院の授業が終わり、先週テストを受けて、残すテストは一つのみ。いつの間にか夏休みが目の前に迫っています。

テスト勉強を片手に、さっそく読みたかった本を読み始めています。ジャワの影絵芝居であるワヤンについての本と、東インド会社についての本。文学はここまで読まずにとっておいたバルガス・リョサのチボの狂宴を読むか、サルマン・ラシュディのムーア人最後のため息を読むか。机の上に二冊を置いて、悩んでいます(私の場合、文学作品は同時並行で読むことができない)でも、大好きな作家の本を所有する喜びと、読める時間が溢れている喜びでニヤニヤしっぱなしです。


と、今学期の終わりが近づいている今、読書片手に色々と振り返ることも多い毎日。

今学期は先学期と比べて、既婚者の先輩方と接することが多く、私が結婚していることをいうたびに「ご主人と結婚しようと思った最大の決め手はなんだったの?」という質問を先輩たちから投げかけられました。

要は「私にはこの人だと思った最大の決め手」について。先輩たちから以外にも、様々な友人たちからよく投げかけられる質問の一つで、なおかつ私にとってなかなか答えにくい質問の一つでもあります。

答えとしては「私をとても大事にしてくれるから」もしくは「彼だから」と、毎回答えていたのですが、自分でもどこかすっきりしないよなと思っていて。私にとって彼と一緒にいるうえで何が大切なのか、普段は無意識的に考えているだろうことをこの際、言葉として表してみようと思い、通学中よく考えていました。


考えながら浮かんできたキーワードは「共通点」


私とドンちゃんは好きなものだったり、考え方だったり、共通点がかなり多い。そして共通点が多いことを二人で認識してそれが二人にとって良いことだと受け取っていることが、二人の基本にあることに気づきました。

共通点を認識しているのは裏を返せば、二人はまったく別個の個人だ、つまり人間はすべて「違う」んだという考えに基づいているということ。そもそも私たちは違うことが当たり前。母語も国籍も違う、性別も違う、生まれてきた環境も違う、違うことをすべて受け入れたからこそ、同じ部分があることがこそさら嬉しい。

付き合っている時から「え!これも好きなの?やっぱり私たち合うね!」ってことが多かった私たち。好きなスポーツや選手、音楽、食べ物、趣味、嫌いなもの。あとは考え方。例えば、付き合い方や連絡頻度に関する考え方や大切な人への接し方、すべてぴったりと同じだった。これだと思う。これが私たちが一心同体に付き合って結婚した理由なんだと思います。

だから「彼と結婚した決め手は」と聞かれたら「私と共通点が多いから」と答えになる。もちろん前提として愛があったけれど。

結婚生活もいわば、二人の共通点をどんどんと探す旅。結婚してヨスに住んで3年目だけど、まだまだ新しい共通点に気づかされます。そのたびに、私たちってやっぱり運命だねえってなるから、本当めでたい夫婦なんだなって思う(爆)

実は、こんな風に考えたのは小学校の恩師の影響でもあります。「運命の人とは、自分と共通する部分が、一が二になって、二が三になるように、どんどんと増えていくんだよ」と教えてくれた。心の隅にずっとあった言葉の意味が、8年目にしてようやく体感して理解できるようになりました。ずいぶん時間かかったけど(汗)


これからも、私は自分のドンちゃんと同じ部分を大事にして、増やしていって、私らしい妻になっていきたいな。



ということで、ドンちゃんも腹黒いです、私と似て(爆)



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2015/06/09

食を通してその国を知ること



野菜は蒸すことを教えてくれたのはドンママでした。野菜の中でも茄子。韓国料理で茄子を使う場合(カジムッチムとか)は必ず蒸すのよ!茄子は蒸すのよ!と念押し。それ以来、なるべく茹でるよりも蒸すようにしています。

韓国はお餅を蒸して作るので、蒸し器はどこの家庭にもある道具。ドンママも立派なのを持っていて、韓国語で何というのか、用具のあれこれ、どんなお鍋も蒸し器ようのお鍋に変身させる受け皿みたいな道具とか、色んなことを教えてくれます。

どれも実家の母からは習わなかったこと。食や料理が文化の尖兵だとしたら、義理母からその国の料理を学ぶことこそ、異文化体験だと思います。国際結婚をして、ドンちゃんという日本人ではない違う国の人と結婚して、二人のあれこれの中にももちろん異文化な体験もあるけれど、でも私にとって一番はドンママから色々と教えてもらう時間だなーって最近思うのです。

それと韓国料理について。

最近、日本料理と韓国料理を学問的に比較する機会があったのですが、その国の料理を見る自分の目がまた少し変わりました。

日本の料理の特徴といえば、食材が持つ味を生かす、ということに集約できます。実はこれがかなり厄介。凝り固まったプライドとして、その国の料理を判断するときにフィルターになっていたのです。気付かず、知らずに。つまりは「食材が持つ味を生かすのが一番すぐれている料理だ」と、心のどこかで思っていた。

でも、韓国料理を深く勉強していくと、醤という発酵食品を始めとして調味料が日本とは比べることができないぐらい多く、ヤンニョンの作り方もものすごく多様ということに気づきました。なぜか。それは様々な調味料を組み合わせることで、深い味を追求して、食材をより美味しく食べようとするため。

そんなことから感じたことは、日本料理も韓国料理もその他の国の料理も、色んな特徴があって、どれもすべて共通するのは「美味しく食べる」ためだということ。日本の素材を生かす方法は、美味しく食べるための一つの方法であって、最高の方法ではないということ。韓国語でいう진맛を味が濃いと簡単に判断することは短絡的だし、もったいないんだなーって思いました。


自分がかけているメガネをはずすのはとても大変なことだから、色んな種類のメガネを準備して、物事に対してなるべく公平な目でみたい。それは食にも言えて、なるべく公平な気持ちで、その国の料理を食べたいな。


そういえば、酵素シロップはここ韓国が本場だということを知りました。ドンママは果物だけではなくて、唐辛子、玉ねぎ、セリ、たんぽぽの葉なんかで、それぞれ酵素シロップを作っていた。唐辛子の酵素シロップは甘辛くて美味しいので、おかずやキムチを作る時に大活躍だとか。作ってみようと思う。


やっぱり食を通してその国を知ることが一番楽しい。


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2015/06/08

鰻は塩焼きで



週末はヨスでのんびりした我が夫婦。というのも、MERS騒動でなんだか都会が騒がしいため。

MERSに関しては、特に言及することもないのだけれど、ただものすごく不思議に思うのが、なぜ韓国ではMERSをメルスというのか。そして日本では発音記号に近いマーズと呼ばれるのか。メルスとマーズの差がものすごく気になっています。なぜそんなに気になるのか、と言われれば、本来ならば韓国ではマーズ、日本ではメルスと呼ばれる可能性が高いと考えるため。

外来語は韓国の方が割と原音に近く発音される、というのが私の個人的な所感。というのも、そもそも日本語の外来語表記は慣習に基づくものが多い。それは外来語が韓国よりもずっと早くから取り入れられたため。一方韓国では外国語が本格的に入ってきたのは戦後だし、韓国語は音声学的にも日本語よりも発音できる範囲が広いために、原音に対応できる部分が相対的に多くなる。

そんな風に考えているために、今回なぜにMERSをそのままローマ字読みのメルスと発音するのか気になったのでした。おそらくMERSがMiddle East Respiratory Syndromeの略のため、つまり他の単語とは性質が違うということ、というのが答えだとは思うんですが…。


と、前書は長くなったのですが、そんなわけで!?今週末はヨスで美味しいものを食べてきました。
何を食べに行ったかといえば、장어、鰻です。実は韓国ではヨスは鰻で有名な町と知られているのです。

お刺身やカンジャンケジャンが美味しい季節はすぎてしまったけれど、これからは鰻が美味しい季節。ヨスでは季節ごとに美味しいものがきちんと存在するのです。


向かった先はヨスで一番有名なお店。この日も地元の人たち、観光客の人たちで溢れていました。



↑ヨス名物のカラシナのキムチももちろんおかずと一緒に出されます。写真にはありませんが、カラシナの水キムチもありました。さっぱりして美味しかった。



↑干した魚の皮を甘辛く味付けしたこのおかずが絶品でした。この干された魚の皮、よくスーパーや市場で見かけるのですが、ノーマークだったので、次回買ってみようと思います。




私たちが頼んだのは鰻の塩焼き。ヤンニョン焼きもあるのだけれど、鰻の味を楽しみたいのでパス。写真ではわかりませんが、さばかれたばかりなので、炭火の上で踊っています。新鮮。



ふっくらと焼きあがりました。ここのお店は下ごしらえが上手なので、骨もきれいに取り除かれていました。食べやすい。肝心の味は泥臭くなく香ばしくて美味しい、いくらでも食べれます。


そのまま食べても美味しいのですが、写真のキャベツのサラダにチョジャンを垂らして混ぜたものと一緒にサンチュで包んで食べても美味しいです。



鰻の塩焼きを堪能した後は、ご飯を頼みましょう。ご飯を頼めば、なんと장어탕(チャンオタン)鰻のスープがついてきます。これがものすごくものすごく美味しい!!鰻の出汁とエゴマの香ばしさ、もやしとニラ、すべてが絶妙にマッチしていました。これだけ食べに行きたいぐらい。

このチャンオタンにも種類があり、まるごと鰻が入った통장어탕(トンチャンオタン)もヨスが有名だそう。この次はこれに決まりだな。

そして、鰻が一番おいしい8月はシャブシャブで食べるのがオススメと聞きました。季節ごとに美味しい食べ方が存在するヨスは私にとってパラダイス。


ドンちゃんとお腹いっぱいになった後は、散歩をして帰路に就きました。


肝心のお店の位置情報は後日載せます。



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2015/06/03

ハートを盗む





ヨスへの帰り道に音楽を聴いていたら、ふと耳に留まった歌詞があった。


私のハートが盗まれた


自分の愛の全てを注ぎたくなるほど誰かに恋に落ちたことを日本語では「ハートが盗まれた」と表現するのか、とすっきりした。というのも長年の疑問が解消されたから。

ドンちゃんは付き合っている時も結婚しても今でも、私への愛を言葉で表現してくれます。素敵な言葉を貰うたび、私の心は何とも言えないキューっとした幸せでいっぱいになるのですが、中でも一番心に響いた言葉が


나의 사랑을 다 가져간 우리 애기


この言葉を初めて貰った時の気持ちは今でも鮮明に覚えているし、今でも嬉しい。でも、なかなか日本語でしっくりくる訳がなかったのです。直訳すると、僕の愛を全て持って行ったマイベイビー、つまり僕の愛は全て君のものって感じになるのですが、日本語だと韓国語よりもグンと感動が薄れる。もっといい訳があるはずなのにな、訳す必要はないけれど、でもこの感動を日本語でも味わいたいなって頭のどこかで思ってました。で、今回ハートが盗まれたという表現に出会ったわけです。ということで、


僕のハートを丸ごと盗んでいったマイベイビー


って訳せば、しっくり来る。かも。でもやっぱりドンちゃんの言葉は韓国語でそのまま受け取った方がいいのかも。ドンちゃんが日本語で表現してくれるのなら、また話は別だけど。


ちなみにドンちゃんの日本語能力は少しずつ伸びています。昨日は寝る前に「ば か で は あ りま せ ん、ば か で も  あ り ま せ ん」って言われました。この前は「ワタシ の ツマ は  ワタシ お ぶさいく  と よ び ま す」とも言われましたが、呼んでません。


ハートが盗まれたと日本語で言われるのも時間の問題かもしれません(爆)




写真はパリで買ってきたアンジェリーナの塩バターキャラメルクリーム。美味しくてびっくり。私のハートが盗まれました。同ブランドのマロンペーストも買ってきたので、そっちも楽しみ!



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2015/06/01

我が家の夏の準備


日差しがジリジリ強く、夜の7時になってもほんのり明るいヨス。すでに向夏の気配を感じていましたが、暦の上でも今日から六月。いよいよ、夏に向かう季節になりました。

衣替えもしたし、エアコンの掃除も簡単にしたし、残っていたサンチュとルッコラの種まきも今日の午前中に済ませました。少しずつ夏を迎える準備が整えつつあります。

韓国家庭における夏準備といえば、まず「若大根の葉で作る水キムチ」を漬けること。若大根の葉は韓国語で열무、ヨルムと言って、この時期とっても安く手に入ります。ドンママいわく、ヨルムは身体のほてりを冷ます効果があることから、この時期水キムチにして食べるそう。ドンママもたくさん漬けて送ってくれます。そのまま食べても美味しいし、素麺と一緒に和えてもおいしい。

その次は梅のシロップ作り。梅シロップは韓国料理には欠かせない調味料の一つ。私も去年大量に作りました。今年はドンママと一緒に作りたいので、ヨスの自宅では作らず。その代り、別の物を作ることに…




この時期安いグレープフルーツを買ってきて자몽청作り。자몽청、韓国語ではグレープフルーツ漬け?と訳せばいいのかな?청をどう訳せばいいのか迷うところなのですが、ハチミツや砂糖でつけたねっとりとした液体のことを言うので、ジャムやシロップと言ってもいいのかも。

実は大学院の側にあるカフェでいつも頼むのが、これ。冬はこれをお湯で割ったもの、夏はサイダーで割ったエイドを頼みます。とにかくとっても美味しくて一度作ってみたかった、プラス、グレープフルーツが安いので(韓国では果物がやけに高い)今回作ってみました。

が、作っていくうちに予定変更。グレープフルーツの酵素シロップを作ることに。と言っても材料は一緒。ただ、酵素シロップは毎日手で混ぜるので、小さな瓶ではなく大きめなタッパーを使いました。蓋はせずに、ガーゼを被せて、冷蔵庫に入れず、常温で。


出来上がったら、毎朝ドンちゃんとお水で割って飲みたいです。どうか、無事に出来上がりますように。



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