My everyday life from Yeosu/여수/麗水, Korea.


2018/11/28

新米母の戯言



最近は息子と過ごす毎日が楽しい。毎日が休日の朝という感じでのんびりしてて、パジャマを着させたままお部屋遊びをする午前中は、特に冬休みっぽくて好き。大変だけど、今はそれ以上に可愛さと何より面白さが勝っている。

最初からそうかと言われれば、そうではなかった。辛さが可愛さに勝った瞬間ももちろんあったけど(今もたまにあるよ)息子の自我が芽生え始めた夏頃8ヶ月頃から、グンと楽になり始めた感覚がある。それは、息子が自分の意思をはっきりと示すようになり始めて、「おや、これは?」と観察することが面白くなってきたからだと思う。

でもしかし。それと同時に始まった後追いは割としんどかったな。終わったのは11ヶ月になったぐらい。母は自分ではないことが分かったが故の母子分離によるストレスと不安感は息子にとって大きかったはず。家事を放棄し、息子が振り向くたびに私がいるように片時もそばを離れず、ひたすら息子を受け止めてきた2ヶ月だった。いや、丸1年息子を置いて家事なんてしたことなんてなく、ひたすらそばにいたんだった

後追いが終わると同時に今度は彼の中に、秩序が芽生えてきて内面の成長が著しくなってきた。我々が物理の授業で最初で習うような法則を、小さな経験を通して体得していく彼の様子は、見ていてとっても面白い。毎日繰り返しながら新しい真理を掴んでいく姿は、正直羨ましくもあるぐらい。

本当のところ、彼が何を考え何を思っているのか私が知る由もないのだけど、でも毎日観察しながら、今彼の頭の中ではこんなことが起こっているのではないか?と想像を巡らす毎日。それはとても面白く、今の私にとって育児する上で一つの醍醐味になっている。

そんな息子と遊ぶことも楽しい。楽しくて「わたし、ヨスで友達できたー!」って思いながら本気で笑っている自分がいる。フィリパ・ピアスの「わたしたちはみな自分の中に子どもを持っている」という言葉を思い出した。私の中にいる幼い私が息子と遊ぶから些細で単純な遊びでもすごく楽しい。幼い私が楽しむことは大人の私にとっても必要だし、ずっとそうしたかった気もする。

毎日そんな感じで、色んなこと考えながら息子と一緒に過ごしている。親としての最後で最大の試練「自立していく子どもを黙って見守ること」に備えたい。そんな日が来るなんて嘘のようだし、逆に目を閉じ開いた瞬間に来ていそうで怖いし、傷つくけれど息子と過ごす一瞬一瞬を楽しむ事だけが、その怖さから救ってくれる気がする。

もっともっと楽しもう。育児の中に面白さをもっと発見していこう。そしてそれをここで共有していこう、と新米母として思うのです。



2018/11/21

1歳

あっという間の1年だった。

気が変わったらふいと進む道を変えるのが好きだから、母になるのは向かないと思ってた。でも息子を産んでから、私はずっとこの子の母になりたかったんだって分かった。

一番に思い出すのは初めて会ったあの夜。初めて感じる体温と言葉にならない愛おしさ。

そして始まった育児。産後自分の肉体と精神が限界のなか、その淵でそれでも私は母親になったのだと自分を奮いたたせた。すごく大変だった。でもいつだって息子が可愛かった。愛情は際限ないことを知った。

毎日続いていくような息子との日々が、実際は息子との別れに向かっている毎日だと気づいたのは半年過ぎてから。このままでいてほしいと何度も悲しくなった。どんどん成長していく息子に、置いて行かないで、置いて行かないで、と切なくなった。

そしてどんちゃん。どんちゃんと手を取って、どんな些細なことも二人で話し合って解決して、一緒に進んでいった1年でもあった。

海外在住で核家族なので、どんちゃんが育児仕事家事をどれだけ頑張ったか、よく知ってるのも覚えていられるのも私だけ。 忘れないようにしなくては。

息子がどんなに小さくて、ホカホカで、柔らかくて、素晴らしかったかに関しては夫婦で覚えていられる。こんなに誰かと日々を喜びあったのははじめてだ。

もう二度と戻れない、全くの赤ちゃんだった息子と過ごした1年間。そこには私にしか分からない物語があった、それは宝物のような日々。

息子1歳になった。尊い時間の積み重ねだった。




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2018/11/06

楽園の時代



朝散歩。息子は鳥の囀りに興味津々で音の源を探していた。鳥についてはまだ知らないけれど、知った時どんな反応をするのだろうか。自分が飛べないことを知って落胆してしまうかも。

そんな息子、鳥の囀りのような豊かな喃語でひたすらおしゃべりして、手を動かして何かを伝えようとしている毎日。


そんな息子の様子を見て、ふと、「人は幸運に恵まれていれば、言葉を覚える前に、言葉にならない音としぐさのやり取りを楽しむ楽園の時代を持つ」という一文を思い出した。鶴見俊輔『思い出袋』にて金鶴泳について書かれたところにある一文である。

金鶴泳はこの幸運に恵まれなかった、父親の暴力によって。鶴見はこのことと、在日朝鮮人作家たちが母国語ではない言葉で多くの優れた日本語文学作品を生み出したという事実を重ねている。章題は「使わなかった言葉」、さすが鶴見俊輔だなと唸る鋭さと眼差しの温かさである。


息子のこの楽園の時代ができるだけ長く続いて欲しい。ひらがなもハングルももちろんアルファベットもなるべく遅く習得すれば良いと思う。言葉を覚えたら、世界の見え方はまるっきり変わってしまうから。喃語でおしゃべりするこの特別な時期を、のんびり過ごして充分に楽しんでほしい


2018/11/01

美味しいものをたくさん



朝晩は10度以下になってきたヨスです。それでも朝のお散歩は欠かさず。寒くないようにたっぷり着せて、帽子も被らせて、社宅の林の中へ鳥の声や風に揺れる葉の音に敏感に反応する息子の姿が面白く、ついつい動画で記録してしまいます。今日は息子と何をしようかなぁ〜と考えながらのんびり歩く時間は自分がいかに世俗から離れ、神聖で貴重な時の中にいるのかということを実感させてくれるから好き。

週末はドンママとドンパパに会いにソウルに行ってきました。妊娠中からおばあちゃんの介護の問題があったのでドンちゃんの実家に泊まりは1年7ヶ月ぶりぐらい。息子はもちろん初。ずっと行きたかった。。。ドンママの料理を食べて、寝て、起きたらまた食べて、というのをしたかった(食い意地

久しぶりだったので、料理についても色々と教えてもらいました。実際できるか置いておいて、ここでちょこっとまとめておこうと思います。

①ドンママ的チヂミの美味しい作り方





この日は海鮮チヂミを作ってくれました。サクッふわっに仕上げるコツは生地。チヂミ粉は使わず、小麦粉にすりおろしたジャガイモを入れて、水とビールで伸ばして作ります。水とビールの比率は1対1

具材と生地は分けておいて、水っぽい具材ならば小麦粉を振っておくこともポイントです。余計な水は入れないようにとのこと。これ、息子のごはんに応用しようと思います。生地にビールは使えないけど、チヂミって野菜たっぷり取れるし、手掴み食べできるし。明日にもさっそく人参の千切りと玉ねぎのチヂミを作ろうかと企み中。こっちのニラは柔らかいからニラも入れてもいいなぁ。

手作りタレで頂きます。お醤油にお酢を入れて唐辛子をつけておいたもの。

②ドンママ的乾燥ナムル



この前実家の母が韓国に来た際にも作ってくれたドンママの乾燥ナムル。乾燥ナムルとはその名の通り、生ではなく乾燥させた葉のナムルで、スーパーにも色んな種類の葉っぱや野菜が乾燥した状態で売っています。これは江原道という地域でで買ってきたという葉っぱなんだけど、ドンママも名前を失念したみたい。香りが良くって美味しい。が、ものすごく手間がかかります。

手順として、水に一晩浸けて、茹でて、もう一度半日ぐらい水に漬けておいて、絞って、自家製醤油、出汁、ニンニクとすった荏胡麻、ネギを入れて揉み込んで、炒めて、最後に塩と荏胡麻油。石かよ!ってぐらい戻すのが大変な乾燥ナムル。目が離せない子供がいるので「あ、無理!」と思いました。

③とうもろこしご飯




朝ごはんに豆と一緒にとうもろこしご飯を炊いてくれました。プチプチの食感が美味しい!家でもやりたいなと思い作り方を聞いたところ、まず江原道の美味しいとうもろこしを取り寄せて、茹でて、冷まして、一粒ずつ削いで、冷凍しておく、という手順があるので「あ、無理!」と思いました。

④ピンクの水キムチ


写真に写っているピンクのものは水キムチです。ドンママの食卓には必ずのぼるおかずなんですが、今回は鮮やかなピンク色。これ、ビーツを入れたんですって。味は変わらないけど見た目、鮮やか。

あとは、圧力鍋で作るヌルンチ(おこげのスープ)の作り方とかも教えてもらいました。息子は大人と同じ硬さのご飯が好きで、どろっとしたものは食べなくなってしまったのですが、これはよく食べていた。消化に優しいので、ちょこちょこ食べさせてあげたいな。

お土産に業者の機械で直接砕いた椎茸の粉末や一つ一つ皮をとって蒸してくれた栗など、色々と貰ったので、さっそく息子のごはん作りに活躍させています。椎茸の粉末はかなり使えて、卵焼きや米粉の蒸しパン、牛肉ハンバーグやおやきに入れまくり


と、ドンママの料理を食べている時も、料理を教えてもらっている時も、お土産を貰っている時も、結局、頭によぎるのは、息子のごはんに応用できるか、使えるかということ。ドンママが私たちのために、一生懸命美味しいものを食べさせようと色々してくれる気持ちが、今なら痛いぐらい分かります。

息子にも美味しいものをたくさん食べさせたいな。

追記、ちなみにニラと玉ねぎと人参のチヂミを作ってみたのですが、良く食べてくれました。




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