社宅の桜が咲き始めた今週。お散歩しに出ても目につくのは、レンギョウの花の黄色だったり、山ツツジの藤紫色だったり!カラフルな季節の到来です。
さて、日本に帰省する時の話なのですが、羽田ヘ向かう飛行機の搭乗を待っていた時、韓国人の60代ぐらいのおばさんに話かけられました。
とっても流暢な日本語で話かけてくれたので話もはずみ、妊娠出産後初めて日本に帰るんですって言ったら、
それはあなた帰りたくてたまらなかったでしょう。よく我慢したわね。偉かったわね。と言ってくれました。
私はあなたとは逆で、日本で出産したの。出産後はしばらく帰れなくて、やっと子供を連れて韓国に帰省するとき、飛行機がとびたつときに、ああ帰れるんだって涙が出てきたのよ。だからあなたの気持ち分かるのよ。
と。さらに、
でもね、今は韓国に来てもすぐに日本に帰りたくなっちゃうようになったわ。やはり自分の家が一番じゃない。あなたもきっといつかそう思える時が来るから、それまで我慢しててね。
と、重みのある、同時に耳が痛く、そしてとっても現実的な言葉が。おばさんのこの言葉の中には一抹の寂しさと切なさがあるけれど、きっと、私そうなるんだろうなって聞きながら思いました。
どちらの国もすごく好き。日本にいても韓国にいてもどっちにいても幸せを感じることできるし、将来どっちに住んでも良いけれど、自分が家族と思い出を作り上げて行く場所、将来自立した息子をいつでも迎えることができる場所が私の家。
近い将来、日本に帰省したとき落ち着かない気持ちになり、韓国に帰った時に落ち着くようになったとしても、空港で出会ったおばさんのように自然にそれを受け入れようと思います。
日本では短かい期間だったので、ゆっくりショッピングはできなかったけど、欲しかった本も買えました。
高いけど思いきって買った学術書と、息子の絵本。息子の子守唄が八郎なので、滝平二郎の木版画が美しく秋田の民話である八郎の絵本を。
ストーリーそのものも楽しめるし、息子が大きくなったら、宗教や科学がなかった時代どのように人は自然と対峙してきたのかという民俗学視点からも一緒に考えられそうだし、実際秋田にいってみるという郷土学やフィールドワーク的にも活用できるし、日本語の方言に触れる機会にもなるし、なかなか良さそうです。地方の民話の絵本、集めたいなあ。
って息子はまだストーリーさえ楽しめないので、まだまだ先の話。母がこっそり読んで涙してます。
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