その作業のことはちょっと横に置いておいて。
夜寝る前は、親になった自分を客観的に簡単に考えるにはもってこいな時間だと思う。日々クタクタに疲れているので、さっと考えて、さっと寝る。意外にも気づくことがたくさんあって驚く。
最近は、自分は、親として、どんなことをしている時に息子への愛情が一番深くなるのだろうと考えていた。息子に対して何をしている時に、一番、愛情を注いでいると感じられるのだろうと。
私にとってそれは、授乳をしている時でもなく、かわいい洋服を買っている時でもなく、コツコツと離乳食を作っている時でもない。息子にだっこをせがまれて腕がつりそうになりながら抱っこをしている時でもなく、かわいいかわいいと息子を抱き上げる瞬間でもない。それは、寝ている息子を起こさないように爪を切っている時だと思った。
個人差があるかもしれないが、赤ちゃんは爪が伸びるのがとても早い。なので2日にいっぺんは爪を切らなくてはいけない。起きている時は切らせてくれないので、寝ている時に、小さな指先にある小さな小さな爪を切る。
なぜこの行為に愛情の深さを感じるのかといえば、一言で、とっても大変だからである。
ちょっと間違えれば傷つけてしまうので、そおっとそおっと。自分の背中を曲げて首を伸ばし極限まで爪に顔を近づけて。息を飲みながら、静かに、神経を使って爪を切るのである。
毎回首は痛いし、何より緊張する。できればしたくない。爪先なんて誰も見ないし、少しぐらい放っておいても大丈夫な気もする。でもやる。それは息子が清潔に人間らしく生活するためであり、息子の尊厳を守るためだからと考えるから。
また、なぜそおっとそおっと慎重に慎重を期し爪を切らねばならぬか、と問われれば、息子を傷つけたくないからである。自分よりも大事な存在だからこそ、指先にちょこっと傷ができるのも、絶対に許せない。
大変だけど、傷つけないように、そおっと優しく優しく爪を切るその行為は、かわいいと思うことよりも難しく、そのため深い愛情がなければできないことだと思う。
外から見れば、子供の爪を切るなんて当たり前のことであり、日々の当然のルーティンであるけれど、深い愛情と責任感がなければできないことだよなぁと、親になって気づいた。最近こんな風に色んなことに気づく。だからこそ、親である自分を客観的に考えることは意味がある。
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